学校日記

調理員さんの話

公開日
2019/05/31
更新日
2019/05/31

給食

↑玉ねぎを時間をかけて飴色に炒めている様子。
↑玉ねぎ以外の材料を煮込んでいる様子。

 カレーの作り方は様々ありますが、本校では玉ねぎを45分くらいかけて炒めてから飴色に色づけること、ホールトマトを煮詰めることでトマトの旨味と甘味をしっかり引き出すこと、スパイスは乾煎りして辛味や風味を引き出すこと、などなど調理のポイントや意味を共有しながらカレーを作っています。
いつもなら、玉葱を炒めたところに、次々材料を追加していくのですが、今日はなぜか二人が並行して玉葱炒めとトマトや肉の炒めを進めています。
「どうして今日はいつもと違う炒め方をしているんですか?」と聞くと、
「玉葱の炒める火加減がいつもより弱くて、うまく飴色になっていなかったから、玉葱は引き続き炒め続けています。次の調理が遅れたらまずいので、隣りで別々にいためさせてもらっています。」というのです。
『だから何?』と言われてしまうかもしれませんが、前までだったらきっと、玉葱の炒め方が納得いかない状態でも、時間が来れば次の材料を入れていたように思います。なぜなら、私が渡しているレシピには「玉葱を加えて飴色になるまで30分以上かけて炒める。ひき肉・人参を順次加え炒め十分に火を通す。」だけだからです。
実は今の調理員さんが来たばかりの時は玉ねぎ炒めは30分でした。でも、いつの間にか調理員さんが45分、1時間、長い時には1時間半と、調理の段取りを整えながらより美味しくなる方法を考えて実践してくださっていたのです。
今日のカレーは、本当に美味しかった!と、会う人会う人に言っていただきました。それは指示されたことだけをしていたら、できなかった味なのです。調理員さんが、思いをもって作ってくれた結晶なのです。
サラダのトマトだって、このくらいの大きさがいい?この形でいい?じゃが芋は?きゅうりは?なんて切りながらも確認してくださいました。
そんなやりとりに、栄養士の私は給食室を出ながら一人ひっそりと感動しておりました。

五本木小学校の給食は、子どもたちの自慢の給食になっているでしょうか?
私が間違いなく言えるのは、五本木小学校の調理員さんは、五本木小学校の自慢だということです。
来週からも、暑い日が続きます。
大変な中ですが、美味しい給食を子どもたちに届けていければと思います。

※ご連絡
土日に給食室の工事が行われます。
大きな音が出ることが予想されます。
近隣のみなさま、ご理解・ご協力賜りますようお願い申し上げます。