学校日記

ウチ弁のすすめ。

公開日
2020/05/18
更新日
2020/05/18

給食

 どうしたら給食の無い日々を子どもたちや保護者の方が楽しく過ごせるか、考えていました。保護者の方に会う度に、家庭でのお話をうかがっていました。多くのみなさんの悩みは、1日の中で、食事づくり・洗い物を3回も繰り返すと、一日中そればかりに気持ちを急かされて、負担に感じるというものでした。もちろん、テイクアウトのお昼ご飯も楽しいですが、毎日ではなかなかお金がかかります。
 考え続けた結果、「これを解決するのは、お弁当だ!」という結論に至りました。
そう思ってから、ふと思い出したことがあります。私が子どもの頃、母の仕事が休みの日で家にいるにもかかわらず、何故か台所にお弁当が置いてありました。わざわざベランダに出て兄姉と一緒に食べたり、時には原っぱのある公園に持って出たりもしていました。あれは何だったのか・・・。気になって実家の母に電話してみると、興味深い返事が返ってきました。

私「休みの日にもお弁当を作っていたことがあったけど、あれは何でだったの?」
母「お弁当って、なんだか詰めているだけなのに満足するのよ。それに、冷めているのに、誰も文句言わないでしょ?わざわざ準備が要らないし、いつどこで食べてもいい。楽しいじゃない。まあ、簡単に作るポイントみたいなものもあるのよ。簡単よ。」

もちろん、日頃から母自身が仕事にお弁当を持って出ていたり、長期休みなどには学童に通う我が子に弁当を持たせたり、お弁当を作ることが日常だったこともあるかもしれませんが、家に家族がいる日にもお弁当を作るというのは名案ではないかと改めて思うのです。
ウチ弁。家で作って家で食べる。外食の美食弁当ではなく、キャラ弁でもなく、我が家の地味弁当。お祝いはハレの食事を、日常はケの食事で良いのです。

 お弁当は、日本独特の文化です。そもそも、「冷めても美味しいごはん」は日本の米の品種だからできることで、多くの国では冷めたご飯はパサパサして美味しくありません。外国の人が日本に来て驚くことの一つに、「冷めたごはん(弁当)を食べること」があるようですが、昔から日本では携帯食としてお弁当を持つことが当たり前でした。静菌作用のある竹の皮に包み、おにぎりにも塩の効いた梅干しを入れれば腐らない。理由は知らなくても、現代も基本の形は変わらず残っています。知識があるのに知恵が無いなんて言われていますが、お弁当には生活の智恵が詰まっています。考え抜いた先にたどり着いたのがお弁当だったので、自分でも驚いていますが、ふと立ち戻って、先人の知恵がたくさんの詰まったお弁当を、ステイホームの今、一緒に学んで愉しんでみませんか?

お弁当づくりのポイントなどは、また明日以降に!

今日のお弁当。家にあるものを詰めたら、ちょっと渋すぎました。めざせ家族がワッと喜ぶお弁当!
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