学校日記

もうすぐお正月

公開日
2016/12/22
更新日
2016/12/22

給食

 昨日、冬至によく食べられる食材として様々な話をしているときのことで、思い出しました。
 日本の食文化には、たくさんの縁起物が登場します。これから迎える新年には、その代表的な食文化「お節料理」がありますね。お節料理には、一つ一つの食材に意味があります。子どもたちに年中行事と食文化について説明すると、「なんだそれ!ダジャレじゃん!」と言われます。今までは、「そうだね〜日本人はそうやって何でも楽しくしちゃうんだね〜☆」と返していました。でも、実はそれからずっと、どうして日本人は、こうして縁起を担ぐのだろうと考えていました。
 5年生と和食について調べているうち、きっと農業や漁業などにとって大変な天候や自然災害を受け止め、またその自然から大きな恩恵を受ける中で、自然を尊重しながら自然とともに生きるという姿勢が文化となったのだと思うようになりました。その自然への尊重こそが、年中行事であり、その時の食事や供え物などに様々な願いを込めるのも、人間ではどうしようもない事があるということの表れなのではないかと思います。子どもたちがダジャレだ〜と、笑っていた日本の文化は、そんな日本の大切な精神が込められているのではないでしょうか。
 もうすぐお正月です。ご家庭でお節を食べながら、大切な家族への願いを改めて意識してみたいですね。

えび…エビの腰のように、腰が曲がるまで、ともに長生きするように。
数の子…子沢山(こだくさん)、子孫繁栄(しそんはんえい)。
栗きんとん…「栗金団」と書くことから、金運を招く。繁盛、繁栄。
黒豆…「黒くまめまめしく」という語呂合わせから、陽に焼けてまめまめしく良く働くように。「まめに暮らす=元気に暮らす」
昆布巻き…「よろこぶ」という語呂合わせ。一家の幸せと、子孫繁栄を祈ります。
里芋…里芋は、土の中に子芋をたくさんつけることから、子だくさんの象徴。
田作り…かたくちいわしの稚魚は、昔、肥料として使われ、ゴマメ(五万米=ごまめ)とも呼ばれています。田作りという名称もごまめと同様に、この魚が肥料として使われたことから来ています。豊作を祈願する食べ物です。