思いやりと勇気
- 公開日
- 2019/12/02
- 更新日
- 2019/12/02
コラム
原則、毎月一回全校朝礼があります。
その日は、8時15分ぐらいまでには登校して、教室前の廊下に整列します。8時20分の予鈴には体育館で整列完了し、待機するようにします。8時25分の本鈴前には、集合は完了し、先生方が見えて朝礼が始まります。この間、生徒は学級委員の指示のもと自主的に行動します。1年生が一番早いですね。集合の順番は、体育館からの距離の順になっています。12月2日(月)は8時36分に朝礼は終わり、体育館から教室へ戻りました。8時40分からは1校時が始まります。
電車やバスなどの公共交通機関に乗ると必ず優先席が設けられています。「シルバーシート」というような言い方もありました。(もともとは、「シルバー=お年寄り」を意味していたわけではないという話もあります。)座席を必要とする人たちのためにいわゆる優先席が設けられるようになって、ずいぶん年月が経ちました。
11月18日付の日本教育新聞に「思いやりと勇気」と題して、横浜市立稲荷台小学校の平井佳江校長先生の講話が掲載されました。内容は以下の通りです。(一部省略・改作あり)
もう10年以上前だったように思います。その朝、東京へ向かう電車は事故の影響で大変な混雑でした。乗車口付近には長い列ができ、私もやっとの事で電車に乗りました。電車が発車して間もなく、小学生らしい女の子の大きな声がしました。
「私の友達は心臓ペースメーカーをつけています。皆さん、携帯電話の電源をオフにしてください。お願いします。」
一瞬静寂が広がった後、「携帯電話の電源を切りましょう!」という乗客の声が上がっていきました。女の子たちの「ありがとうございます」という声も重なりました。その車両に乗り合わせた人たちの心が触れ合ったような、とても温かな気持ちになりました。
公共の乗り物や施設を使うとき、私たちは公共のマナー(やルール)を心にとめる必要があります。でももっと大事なことは、身の回りに大変な思いをしている人はいないかと、想像力を働かせて心遣いができる思いやりや勇気なのではないか、と考えるのです。友達のために勇気を出して声を上げた女の子、そして、それに応えた大人たちのようにありたいと思います。
ところで横浜市営地下鉄では、かねてより「全席優先席」制度をとっていました。ところが、2012年から全席優先席であることに加え、お年寄りや体の不自由な方、妊娠中の方などのために「ゆずりあいシート」を設けることにしたそうです。
さて、この「ゆずりあいシート」必要だろうか?それとも不必要だろうか?その理由も含めて、ぜひお友達やお家の方と話し合ってみてください。